ぶつぶつ独り言/セ・リーグにDH制を導入するべきかどうかの話

 セ・リーグがDH制を導入するかどうかについては、リーグがどうしてもそうしたいなら別に反対ではないが、せっかく2つのリーグがあるのだから「セ・リーグらしさ」「パ・リーグらしさ」というものがあって良いと思っている。

 賛成派と反対派の人達が色んな事を言っているが、どの意見もまあ一理あるものの、セ・リーグがパ・リーグより弱いのがDH制でないせいだという意見だけはハッキリ違うと言いたい。

 ナベツネが暴れだしてパ・リーグが骨抜きにされてしまった時期の事を思い出せばわかる事だが、競技レベルの強化というのは経営者の意欲とか能力とか、あるいは政治的な力関係によって左右されるのであって、「野球の質」が直接影響するのではない。本気でそう考えている人は悪い意味で純粋すぎる。そもそも普段DHであろうがなかろうが双方が戦う時は同じ条件だ。

 まあ自分の主体的な意見はせいぜいこの程度で、あとはたぶん誰も言及していない事を言いたい。

 たまに話題になる「エクスパンション」だが、現行の12球団と同じ規模のものをあと4つ増やすというのはたぶん無理だろう。だからエクスパンションというものを真面目に考えるなら、現行の球団の規模をどう変えるかという話になる筈で、各球団の戦力の均衡を図るならばどうしても縮小という方向にいかざるを得ないように思う。そんな中で9人よりも選手が1人多く必要なDH制はエクスパンションと相容れないのではないかという気がする。もっとも現行の球団の規模をどうするかという議論が当事者からまったく聞かれないので、当事者の誰一人エクスパンションなど真面目に考えてはいないのだと思うが。

 投手のわざと三振するような打撃を見たくないという意見もあるが、それに関しては「そういう作戦」として受け入れるしかないと思う。投手が打撃に消極的なのは、大学リーグのほとんどがDH制を採用しているのが大きいのではないかと思っている。

 エースで四番として活躍していた高校三年生が、翌年には投打のどちらかに専念させられてしまうのが、大谷のような選手が出現する事の妨げになっている気がする。DH制のない東京六大学や関西学生でも投手は「九番打者」(でないケースもあるが)として打撃は優先度が低い。

 大学くらいまでは投打に活躍する選手がいた方が、大谷のようなスターが育つのではないだろうか。僕は大谷のケースが大谷だけの特殊なものではなく、もっと増えて欲しいと思っている。現に打者としても高く評価されていた投手は何人かいるし、投手から打者に転向して成功した選手もいる。そういう選手が打者としても高いポテンシャルを示していた方が転向もすんなりいくのではないだろうか。

 でプロのDH制だが、大谷はパ・リーグでも二刀流だったじゃないか、という声もあると思う。しかし日ハムの栗山監督が大谷の二刀流プランを打ち出した時の周囲の反発は結構あった。もしセ・リーグで大谷が打者としても高い能力を披露していたら、二刀流で行こうという構想ももっとすんなり受け入れられたのではないだろうか。

 大谷みたいな選手はほんの一握りだ、と言われそうだが、先にも述べた通り、大谷のようなケースが「増えて欲しい」のだ。大谷みたいな選手が一握りであるのは、投手は投手に、打者は打者に専念せざるを得ない土壌がまずあるからだ、と言えないだろうか。二刀流なんてそんな簡単ではないと誰もが言うだろうが、その一方で打撃良いじゃんと思わせる投手は珍しくない。

 つまり、セ・リーグにDHがどうかという話ではなく、DHという土壌がどうなのかという話が大事なのではないかと思うわけだが、もちろんDH制の利点もちゃんと理解しているつもりである。ただ今回は「セ・リーグらしさ」「パ・リーグらしさ」という観点からやや否定的な立場で意見してみた次第。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント