発表・野球ものベストナイン 2019

 やたら「平成最後」と「令和最初」という枕詞がもてはやされる一年だった。なので備忘録的にそういう人選もする一方、なぜか「メモリアル」を目にする一年でもあった。個人的には埼玉西武の二連覇と、中国プロ野球CNBLの開幕が一番大きな野球界のエポックだった。その影響もあって世界のネット配信されている野球中継をできる限り観たものだが、競技レベルがどうとかではなく、やっぱり「世界」ってインパクト強いなと思った次第。結果NPBの選手が一人もいないどころか日本人が4人しかいない。でソフトボールの選手が3人もいる。

【投手】大竹飛鳥 (NTT東日本)

 委員の、野球ファンとしての数少ない幸運のひとつに「ノーヒットノーラン(完全試合を含む)に3度遭遇した」というのがある。最初は一場靖弘(明治大)で二度目は八木智哉(創価大)。いずれも完全試合だった。だから確率から言ってもそんな凄いものに再度遭遇する事はないだろうと思っていただけに、6月4日、都市対抗予選・明治安田生命戦でのノーヒットノーランは、当の大竹投手のピッチングよりも自分の強運に驚いたものだった。いやもちろん、凄いスピードもないのに三振の山を築く彼の凄さは言うまでもない。圧倒的な速球投手よりもこういう投手のメモリアルに立ち会えた事が嬉しい。

【捕手】メラニー・ゲッティンズ (ホークスベイ・ドジャース)

 東京オリンピックのソフトボール・アジア/オセアニア予選。フィリピンとニュージーランドの試合を何気なく観ていて気付いたのが「あれ?ニュージーランドの捕手…」。そう、やっと観れた左利きの捕手。少年野球ではたまにいるという。しかしソフトボールとはいえ大人である。当然、右打者の時に一塁走者が走ったらとか、クロスプレーの時どうするのかなと思って観ていたが、案の定右打者の時に走ってきた。が、二塁へ絶妙な送球で難なくアウトに。まあ右利きの捕手とて左打者の時に普通に刺しているが、感心して観ていた次第。

【一塁手】リン・イーチェン (富邦ガーディアンズ)

 台湾球界を代表するスラッガーなのだが、何となく日本と台湾のノリの違いみたいなものを見せてくれた。走者として長躯ホームを突くも余裕でアウトのタイミング。この時点で走塁のアバウトさが見える。すでに余裕でタッチできる体制の捕手と向き合うリン。真面目な日本のプロ野球ならこのままタッチされてアウトだが、なぜかそのまま捕手と「そっと抱き合う」という意味不明のパフォーマンス。懐かしい志村けんと田代まさしのコントを思い出させる一シーン。近年は頭を使いすぎの感がある古き良き日本的お笑いのノリを台湾が引き継いでいるという。

【二塁手】ヤン・アンチー (中華青女)

 中華青女というのは台湾女子プロソフトボールリーグに参戦するたぶん若手主体のチーム。二死走者なしからセーフティバント。送球それて二塁へ。タッチ、セーフ。ここで終わらずショートが何か言いたそうにしている隙に三塁を陥れる。三塁への送球もそれてホームイン。タイミングは余裕でアウトだったところをあまりにも意表を突かれて焦ったか。セーフティバントが結果的にソロホームランと等価になる痛快。中華青女がダントツ最下位である事を考えると尚更。この小癪な感じが心地良い。なかなか観れないものが観れる、世界は面白い。

【三塁手】片平進 (春日部共栄高校)

「令和最初に観たホームラン」と備忘録的に残しておきたい一撃。だが単に令和最初というだけではなく一本のホームランとして価値が高かった。春季埼玉県大会決勝、浦和実業戦。六回裏のこの3ランで春日部共栄は1点差に迫り、その後同点に追いつきサヨナラ勝ちしたのだが、春季大会にもかかわらず大層な盛り上がりだった。あまり全国優勝の実績がないので目立たないが、埼玉の高校野球熱は結構凄い。甲子園常連校が多く、有力選手が散らばるから全国で勝てないと言われるが、確かに秋田のように有力選手を一極集中させた方が勝てるのかもしれない。でもそこまでしようという機運にならないのだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=NPhozpsXU2I

【遊撃手】オ・ジファン (LGツインズ)

 LGツインズの正ショート。ポジションとか風貌とか、売り出し中の頃の川端(ヤクルト)とダブらせながら観ていたのだが、ある6月の起亜タイガース戦でヒットを打つ。そしたら何だか花束を渡されて「1000」なんとかいう数字がデカデカと。あ、1,000本安打達成かとすぐにわかったが、何も予備知識がない。実況では当然その事に触れていたのだろうが韓国語だからわからない。ともかくネットの韓国プロ野球中継でもまたひとつメモリアルに遭遇してしまった。違法賭博場にいたとか兵役逃れとか色々叩かれていたらしいが、ファンの反応はどうだったのだろう。リアルな声も聞いてみたいものだが。

【外野手】ポン・ジェンミン (中信ブラザーズ)

 こちらは2,000本安打。7月のある富邦ガーディアンズ戦、まだ二回表。一死二塁からセンター前へクリーンヒット。走者は三塁止まりだったが、それまで観戦していた者の感覚からするとホームゲームでもない筈なのにやたら観客のテンションが高い。そんなに重要な場面だろうか。見るとファンが「2000安」などのボードを掲げて盛り上がっている。またもメモリアルに遭遇してしまった。台湾に名球会的なものがあるのがどうか知らないが、それだけ台湾プロ野球も歴史を重ねてきたんだな、としみじみ。本人はシーズン前に今季での引退を表明していたらしい。

https://www.youtube.com/watch?v=BQ2hQA-ff10

【外野手】水谷優希 (浦和実業学園高校)

「平成最後に観たホームラン」と備忘録的に残しておきたい一撃。春季埼玉県大会3回戦、所沢商戦。終盤ダメ押し的に出た一発という事でホームランとしての価値は先の片平進選手のそれに及ばないかもしれないが、「最初」と「最後」では何となく「最後」の方に強い思い入れを感じてしまうものなのだった。で本人の進路とかに着目していたもののドラフトで指名されたでもなく、今現在進学なのか社会人なのかもわからない。地元のメディアでは注目株的な書き方をされていたのに。それはさておき「平成最後」がこの直後(決勝)、「令和最初」に敗れるという流れが我ながら良くできてるな、と思った。

【外野手】數原顕子 (シオノギ製薬ポポンギャルズ)

 だいぶ以前から強烈に行きたくてようやく行けた兵庫県立但馬ドームで観たものがこれまた凄いメモリアルだった。なんと「1試合4本塁打と9打点」。いずれもリーグ新記録らしい。NECプラットフォームズに17-0と圧勝。凄いと言えば凄いのだがこれも日本リーグにコールド制度がないからだとも言える。つまり凄すぎて感動するより呆れてしまうのだ。ちなみに一度ベンチに退いても再出場できるソフト独自のルールのおかげでもある。1試合4本塁打というと委員は昔日ハムにいたトニー・ソレイタを一番に思い出す。当時の日ハムは補強が上手い球団だったっけ。

 来年はBCリーグの神奈川フューチャードリームスと、どこのリーグにも属さないという琉球ブルーオーシャンズの始動が大きなエポックか。やはりどこかのリーグに加盟して一年戦わないと実績が作れない気がするのだが。女子プロ野球はどうなる。ちなみにオーストラリアで女子プロ野球設立の動きがあるらしい。北海道の独立リーグ(プロではないようだが)はコンセプトがよくわからないだけにどういう方向に行くか興味深い。

 あ、後東京オリンピックがあったか。

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